やっと入手し読むことができました。一ピアス愛好家としては
一冊は持っておきたいまさしくバイブル。読み応えがあり
とてもおもしろかったです。中には古い情報もありますが、
セルフでピアッシングをされる方もこれからスタジオに赴かれる方も
一度は目を通しておくと安心して施術に臨める、そんな本でした。
ピアスの部位毎の施術方法やケア、治癒期間、痛みの度合いなどが
体系的にまとめられているので資料としてとても役立ちます。
プロのピアッサーさんが一冊の本としてまとめただけあって
セルフピアッシングの際にも非常に参考になりそうでした。
冒頭の『(前略)どのような方法で行われるのかを十分に知っておく
ことは、ピアッシングに対する不安を少なくします。』という
文章こそがこの本を書かれた一番の理由なのでは、と思いました。
本書では部位ごとの施術方法や最適なジュエリーを解説して
ありますがあくまでも専門家によるピアッシングを薦めています。
セルフでピアッシングするにしても専門家から施術を受けるにしても
予め知識をつけてピアッシングに対する不安を少しでも軽減し、
ボディピアス後進国である日本に正しいボディピアス文化が
広まることに期待されてこの一文を書かれたのではないでしょうか。
本書にはピアッシングの施術方法やファーストジュエリーの選択、
拡張の方法など様々な情報が満載です。また、ジュエリーの品質や
正しいジュエリーの選び方などとことん親切にまとめられています。
しかしそれだけに留まらずボディピアスの歴史についても詳しく書かれており、
ボディピアスという文化を学び、理解する上でもとても勉強になる一冊です。
段々日本にもボディピアスは浸透してきましたが、私を含めボディピアスの
歴史まで詳しく知っている方はまだまだ少ないことと思われます。
ボディピアスの歴史やボディピアスの文化を学ぶことによってより一層
ボディピアスに対する理解も深まり、愛着を持つことができそうです。
カラーページでの様々なボディピアスの写真や、ピアッシングスタジオの
現場の写真なども豊富に掲載されており、眺めているだけでも十二分に
楽しめます。特になかなか目にすることのない海外のスタジオの施術中の
写真は大変興味深かったです。また部位ごとのピアッシング方法と共に
掲載されているイラストもリアルで見応えがあり、施術の際はぜひとも
参考にさせていただきたいと思いました。他にもサスペンションや
プレイピアッシング、タトゥー、インプラント、ブランディングの
カラー写真も多数掲載されています。
触り程度ですがピアッシング意外のブランディングやタトゥー、インプラントなど
様々なBMについても触れられています。ボディピアスというBMからまた一歩
踏み出して他のBMに関心を持つきっかけになるようなわくわくさせられる
記述でした。私もこの本を読んだことでより一層他のBMも経験したいという
気持ちが強くなり、更に知識を深めていきたいと知的好奇心が湧いてきました。
巻末の方の著者間宮英三氏とBMEのインタビューも大変興味深かったです。
『(前略)ピアッシングがうまかったとかじゃなくて、人それぞれ構造が
違うことにどう対処するか、どんなトラブルが起きるかとかが重要だ。(後略)』
ピアッサーとしての技量はただピアッシングの技術が高いかだけではなく、
その人その人に合ったピアッシングが出来るかどうか、トラブルを予測し
それに対してどうアフターケアを行っていくかどうかも非常に重要なこと
なのだという意識に、これぞプロ意識といったものを感じました。
このインタビューには大変思わされるものがありました。
いつか私が伺ったスタジオで、「ホールは完成するまで付き合いたいから
いつでも連絡して」と仰ってくださったピアッサーさんがいらっしゃいます。
個々に合った施術ができ、トラブルのアフターケアもサポートしてくださる
なんてありがたい、と感じたのを覚えています。このインタビューから
感じたプロ意識とはこういうもののことを言うのだろう、と思いました。
ボディピアス愛好家様方はもうすでに持っていらっしゃる方が多いことと
思いますが、まだ手に取られていない方は是非一読することをおすすめします。
セルフピアッシングの参考にも、スタジオに行く前の心構えにも、ボディピアスの
歴史の勉強にも、アフターケアの方法にも、とにかく幅広く勉強になること
間違いなしです。もっと早く読んでおけばよかった！と後悔しました。
この本で身につけた知識とピアッサーさんから伺ったお話、いただいたケアの
アドバイスをこれからのBMライフに活かしていければと思います。
以上、長々とした読書感想文でした。
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